英語で日付や順位を表す際に見かける「1st」や「2nd」。
これらの表記について、1nd 2nd 3rdといった書き方ではないかと混乱した経験はありませんか。
この記事では、英語の序数の意味とは何か、そして基数との違いと使い分けについて詳しく解説します。
序数の正しい表記とルールを理解し、なぜこの表記が使われる理由も明らかにします。
また、1st, 2nd, 3rdの続きと序数の仕組み、4th以降の使い分け、さらには11th〜13thの例外といった特別な表記ルールにも触れていきます。
序数の一覧と覚え方をはじめ、具体的な使い方と例文を交えながら、日付での使い方、順位・順序での使い方、階数や章番号の使い方まで網羅的にご紹介します。
よくある誤用と間違いに注意し、序数を正しく覚えるコツを掴むことで、英語表現に自信が持てるようになります。
最後に、序数に関するよくある質問にもお答えし、あなたの疑問を完全に解消します。
- 英語の序数と基数の根本的な違い
- 1st, 2nd, 3rdの正しい表記と例外ルール
- 日付や順位など具体的な使い方と例文
- 間違いやすいポイントと正しい覚え方のコツ
1nd 2nd 3rdは間違い?正しい英語序数を解説
英語の序数(1st〜10th)の正しい使い方や「4nd」の誤用については、こちらの記事で詳しくまとめています。
英語の序数の意味とは
まず結論として、英語の序数(Ordinal Numbers)とは、物事の「順番」や「順位」、「階級」などを明確に示すための数字表現です。
日本語で言うところの「第一の」「1番目の」「第二の」「2番目の」といった言葉に相当し、単なる数ではなく、系列の中での特定の位置を指し示します。
例えば、オリンピックのメダルの順位で「金メダル(1位)」と言いたい場合や、歴史上の人物を指して「エリザベス2世」と表現する場合、あるいは日付で「10月5日」と特定の日を指す際に、この序数が不可欠な役割を果たします。
序数の語源
「Ordinal」という単語は、「順序」や「秩序」を意味するラテン語の「ordo」に由来しています。
言葉の成り立ちからも、序数が物事を整理し、順序立てるために存在することがよく分かります。
このように、単に量を表す数字とは異なり、特定の位置情報や順序関係を伝えるという、より具体的で詳細な役割を担っているのが序数の本質的な意味です。
序数と基数の違い
英語の数字表現を正確に理解するためには、序数と対になる基数(Cardinal Numbers)との違いを明確に区別することが極めて重要です。
この二つを混同してしまうと、意図した内容が正しく伝わらない可能性があるため、それぞれの役割をしっかりと押さえましょう。
基数(Cardinal Numbers)の役割
基数は、「数や量」そのものを表す、最も基本的な数字です。
「one, two, three…」や「1, 2, 3…」がこれにあたり、物の個数や人数、金額など、単純な数量を数える(counting)ために使われます。
例文:We need five apples for this recipe. (このレシピにはリンゴが5個必要です。)
序数(Ordinal Numbers)の役割
一方、序数は前述の通り「順番」や「順序」を表し、物事を序列化(ordering)するために使われます。
例文:This is the fifth apple I’ve checked. (これは私がチェックした5番目のリンゴです。)
以下の表で、両者の違いを視覚的に整理してみましょう。
項目 | 基数 (Cardinal Numbers) | 序数 (Ordinal Numbers) |
---|---|---|
役割 | 数量、個数、量を表す (How many?) | 順序、順位、位置を表す (Which one?) |
例 | one, two, three (1, 2, 3) | first, second, third (1st, 2nd, 3rd) |
例文 | I have two dogs. (犬を2匹飼っている) | My second dog is a poodle. (2番目の犬はプードルだ) |
このように、文章の中で「いくつの?」と問われているのか、「何番目の?」と問われているのかを意識することで、序数と基数を正しく使い分けることができます。
序数の正しい表記とルール
序数の短縮形(1st, 2nd, 3rdなど)の表記には、明確で普遍的なルールが存在します。
このルールは、アラビア数字と、その数字に対応する英単語の最後の2文字を組み合わせるという、非常に論理的なものです。
多くの人が「1th」や「2th」と間違えてしまうのは、この基本原則を知らないためです。
なぜ「1st」なのか?
「1番目」を意味する英単語は「first」です。
この単語の最後の2文字は「s」と「t」です。
したがって、数字の「1」と語尾の「st」を組み合わせて「1st」という短縮形が作られます。
同様に、「2nd」と「3rd」もそれぞれの単語の語尾に基づいています。
序数表記の基本ルール(語源との関係)
- 1番目 → first → 最後の2文字 “st” → 1st
- 2番目 → second → 最後の2文字 “nd” → 2nd
- 3番目 → third → 最後の2文字 “rd” → 3rd
この語源に基づいたルールを一度理解してしまえば、なぜ「1st, 2nd, 3rd」が正しく、「1th, 2th, 3th」が間違いなのかを理論的に説明できます。
これは単なる暗記ではなく、言葉の成り立ちに基づいたロジックなのです。
序数の特別な表記ルール
基本的なルールの他に、英語の序数にはいくつか注意すべき特別な表記ルール(スペルの変化)が存在します。
これらは主に基数の語尾が変化するもので、発音のしやすさや歴史的な変遷に由来しています。
語尾の「-ve」が「-fth」に変わるケース
基数のスペルが「-ve」で終わる数字、具体的には「five (5)」と「twelve (12)」は、序数になると「ve」が「f」に変わり、「th」が付きます。
- five → fifth (5th) ※fivethではない
- twelve → twelfth (12th) ※twelvethではない
語尾の「e」が消えるケース
基数の「nine (9)」は、序数になると末尾の「e」が脱落して「th」が付きます。
- nine → ninth (9th) ※ninethではない
語尾の「t」が重ならないケース
基数の「eight (8)」は、元々語尾が「t」です。
序数にするために「th」を付ける際、「t」が重複するため一つにまとめられます。
- eight → eighth (8th) ※eightthではない
語尾の「-y」が「-ieth」に変わるケース
「twenty (20)」や「thirty (30)」など、10の倍数を表す基数は、語尾の「y」を「ie」に変えてから「th」を付けます。
- twenty → twentieth (20th)
- thirty → thirtieth (30th)
これらの特別なルールは不規則に見えますが、数は限られています。
特に日常的によく使う「5th」「9th」「12th」を重点的にマスターすることが、間違いを減らすための鍵となります。
1st, 2nd, 3rdと4th以降の使い分け
英語の序数をマスターするための最も重要な考え方は、「1, 2, 3だけが特別扱い」と認識し、それ以降は一貫したルールで対応するというシンプルな分類です。
この「特別グループ」と「一般グループ」の使い分けを意識することで、頭の中が整理され、混乱を大幅に減らすことができます。
特別グループ:1st, 2nd, 3rd
前述の通り、この3つはそれぞれ「first」「second」「third」という固有の単語から来ているため、接尾辞も「st」「nd」「rd」と特別です。
これは英語の歴史の中で形成された不規則な形で、例外として覚える必要があります。
一般グループ:4th以降
一方で、4番目以降は、スペル変化などの一部の例外を除き、基数に「th」を付けるという非常に分かりやすい一般ルールが適用されます。
序数作成の思考フロー
- Step1: 数字の一の位は1, 2, 3か? (ただし11, 12, 13は除く)
- Step2 (Yesの場合): それぞれ st, nd, rd を付ける → 1st, 2nd, 3rd, 21st, 22nd…
- Step2 (Noの場合): th を付ける → 4th, 5th, 11th, 15th, 20th…
このため、学習の初期段階では「1st, 2nd, 3rd」の3つだけを特別な呪文のように何度も唱えて覚え、それ以外の数字はすべて「th」を付ける、と割り切って覚えるのが非常に効率的な戦略です。
序数の誤用と間違いに注意
ルールを学んだ後でも、多くの英語学習者が序数の表記で特定の誤用や間違いを犯しがちです。
ここでは、代表的な間違いのパターンとその原因を深掘りし、どうすれば防げるかを解説します。
最も多い間違い:「th」の過剰一般化
最大の落とし穴は、「序数 = thを付ける」というルールを単純化しすぎてしまうことです。
4以降の数字が圧倒的に多いため、脳が楽をしようとして、この一般ルールを1, 2, 3にも適用してしまうのです。
間違いが起こりやすい数字の例
- 誤:3rd Floor → 一見正しそうに見えるが、正しくは 3rd Floor (third)
- 誤:21th Anniversary → 正しくは 21st Anniversary (twenty-first)
- 誤:May 22th → 正しくは May 22nd (twenty-second)
二桁以上の数字での混乱
特に「21, 22, 23」や「31, 32, 33」など、二桁以上の数字になった瞬間に混乱するケースが頻繁に見られます。
重要なのは、常に一の位の数字に注目することです。
「twenty-first」という単語を思い浮かべれば、語尾は「first」なので「st」が付くと自然に導き出せます。
文章を書いた後に一度立ち止まって、「1, 2, 3」で終わる数字がないかを見直す癖をつけるのがおすすめです。
特に日付や記念日の表記では、うっかりミスが起こりやすいので注意しましょう。
基本に立ち返り、一つ一つの数字を丁寧に確認することが、誤用を防ぐ最も確実な方法です。
11th〜13thの例外ルール
序数のルール体系の中で、最も学習者を混乱させるのが「11, 12, 13」というティーン(teen)の数字が持つ独自の例外ルールです。
一の位の数字が「1, 2, 3」であるにもかかわらず、これらは「st, nd, rd」のルールに従いません。
正しくは、すべて「th」が付きます。これは絶対的なルールとして覚える必要があります。
10番台の特別ルール
- 11番目 → eleventh → 11th (誤:11st)
- 12番目 → twelfth → 12th (誤:12nd)
- 13番目 → thirteenth → 13th (誤:13rd)
なぜこの例外が存在するのか?
この理由は、英語の歴史において「eleven (11)」から「nineteen (19)」までの「-teen」が付く数字が、ひとかたまりのグループとして扱われてきたためです。
これらは「one-teen」や「two-teen」とは言わず、それぞれが独立した単語(eleven, twelve, thirteen…)です。
そのため、「twenty-one (21)」のように「10の位 + 1の位」という構造とは異なり、一の位のルールが適用されず、グループ全体で「th」を付けるという統一ルールが採用されています。
この例外は、英語の数え方が十進法に完全には準拠しておらず、古い言語の形跡が残っている一例と言えます。
言語の背景を知ることで、単なる丸暗記ではなく、より深いレベルでルールを理解できます。
「21st」と「11th」の違いは、序数をマスターする上での最後の関門とも言える重要なポイントです。
序数の読み方と発音
序数をコミュニケーションで正しく使うためには、表記だけでなく、正確な読み方と発音を習得することが不可欠です。
特に「th」の音は、多くの日本人学習者が苦手とする発音の一つであり、ここを克服することが自然な英語に近づく鍵となります。
基本の発音ルール
基本的には、基数の読み方の最後に、接尾辞の音を付け加えることで序数の発音が完成します。
- st: [スト]に近い音 (例: first → ファースト)
- nd: [ンド]に近い音 (例: second → セカンド)
- rd: [ド]または[ァード]に近い音 (例: third → サード)
- th: [ス]に近いが、舌先を上下の歯で軽く挟んで息を出す音 (例: fourth → フォース)
「th」の正しい発音方法
「th」の音は、日本語の「サシスセソ」とは全く異なります。
正しい発音のコツは、舌の先端を上の歯の裏側に軽く当てるか、上下の歯の間に軽く挟み、その隙間から息を「スー」と出すことです。
この時、声帯は震わせません(無声音)。
例えば「fifth」や「sixth」を言う際に、この音を意識するだけで、格段にネイティブらしい発音になります。
スマホの音声認識機能を使って、自分の「fifth」や「sixth」が正しく認識されるか試してみるのも面白い練習法ですよ。
ゲーム感覚で楽しみながら、正確な発音を身につけていきましょう。
オンラインの辞書サイトなどでネイティブの音声を聞き、その音を忠実に模倣(シャドーイング)する練習を繰り返すことが、最も効果的な上達法です。
1nd 2nd 3rdを正しく使いこなす実践ガイド
序数の一覧と覚え方
序数のルールは多岐にわたるため、全体像を把握し、効率的に覚えるためには網羅的な一覧表を手元に置くことが非常に有効です。
以下に、1から31まで(日付でよく使う範囲)と、主要な10の倍数の序数をまとめました。
特に不規則な変化をする箇所は太字で強調していますので、重点的に確認してください。
主要な英語序数一覧表
数字 | 序数 (Ordinal) | 短縮形 | 数字 | 序数 (Ordinal) | 短縮形 |
---|---|---|---|---|---|
1 | first | 1st | 17 | seventeenth | 17th |
2 | second | 2nd | 18 | eighteenth | 18th |
3 | third | 3rd | 19 | nineteenth | 19th |
4 | fourth | 4th | 20 | twentieth | 20th |
5 | fifth | 5th | 21 | twenty-first | 21st |
6 | sixth | 6th | 22 | twenty-second | 22nd |
7 | seventh | 7th | 23 | twenty-third | 23rd |
8 | eighth | 8th | 24 | twenty-fourth | 24th |
9 | ninth | 9th | 25 | twenty-fifth | 25th |
10 | tenth | 10th | 26 | twenty-sixth | 26th |
11 | eleventh | 11th | 27 | twenty-seventh | 27th |
12 | twelfth | 12th | 28 | twenty-eighth | 28th |
13 | thirteenth | 13th | 29 | twenty-ninth | 29th |
14 | fourteenth | 14th | 30 | thirtieth | 30th |
15 | fifteenth | 15th | 31 | thirty-first | 31st |
16 | sixteenth | 16th | 100 | one hundredth | 100th |
この一覧表を時々見返すことで、知識の定着を図ることができます。
特に、自分が間違いやすい数字をマークしておくなど、自分なりにカスタマイズして活用するのがおすすめです。
序数を正しく覚えるコツ
複雑なルールを持つ序数を効率的かつ確実に記憶するためには、単なる暗記に頼るのではなく、五感を使った実践的な学習法を取り入れることが重要です。
日常生活との関連付け(意味記憶の強化)
最も効果的なコツは、自分自身の生活と序数を積極的に関連付けることです。
- 誕生日: 自分の誕生日、家族や友人の誕生日を序数で言ってみる。「My mother’s birthday is on December 23rd.」
- 記念日: 結婚記念日や付き合った記念日などを英語で表現する。「Our 10th wedding anniversary is next year.」
- 日課: 毎日のスケジュールを確認する際に英語を意識する。「The 1st thing I do is check my emails.」
このように、個人的な情報と結びつけることで、単なる記号の羅列だった数字が、意味のある情報として脳に刻み込まれ、長期記憶に残りやすくなります。
アウトプット中心の練習
知識はインプットするだけでは身につきません。
積極的にアウトプット(話す・書く)することが記憶を定着させます。
SNSや日記を英語で書いてみる
短い文章でも良いので、SNSの投稿や日記に序数を使った日付や出来事を書いてみましょう。
例えば、「Had a great time at the festival on the 3rd.」のように、簡単な一文から始めるだけで、実際に「使う」経験を積むことができます。
間違いを恐れずに積極的に使う姿勢が、序数を「知識」から「スキル」へと昇華させるための最良のコツです。
序数の使い方と例文
序数のルールを理解したら、次は実際のコミュニケーションでどのように使われるのか、具体的な文脈で見ていきましょう。
序数は英語圏の文化や生活の中に深く根付いており、その使われ方を知ることで、より自然で豊かな英語表現が可能になります。
主な用途としては、これまでも触れてきた通り「日付」「順位・順序」「階数・章番号」が代表的ですが、その他にも様々な場面で登場します。
ここからのセクションでは、これらの具体的な使用シーンを、豊富な例文とともに一つずつ丁寧に解説していきます。
これらの例文を参考に、自分の言葉で応用できるようになることを目指しましょう。
日付での使い方
序数が日常生活で最も頻繁に登場するのが、日付の表現です。
手紙やメールの記述、会話での日程調整など、公私を問わずあらゆる場面で正確な日付表現が求められます。
書き方のスタイル:アメリカ式とイギリス式
日付の書き方には、主にアメリカ式とイギリス式の2つのスタイルがあり、語順が異なります。
- アメリカ式: 月 → 日 → 年 (例: October 26, 2025)
- イギリス式: 日 → 月 → 年 (例: 26 October 2025)
短縮形を使う場合、アメリカ式では「Oct. 26th, 2025」、イギリス式では「26th Oct 2025」のように書くのが一般的です。
どちらの形式で書かれていても、日付の部分は序数として「twenty-sixth」と読むのが基本です。
国際的なビジネス文書のスタイルを定めているPurdue大学のオンラインライティングラボ(OWL)のようなガイドでも、文脈に応じた適切な数字の使用法が推奨されています。
日付に関する例文
例文: Independence Day in the United States is on the fourth of July. (アメリカの独立記念日は7月4日です。)
例文: My final exam is on December 21st. (私の期末試験は12月21日です。)
日付を基数で「July 4」と書くこともありますが、これは主に書き言葉での省略形です。
声に出して読む場合は、必ず「July fourth」と序数で発音しないと不自然に聞こえるため、注意が必要です。
順位・順序での使い方
競争の結果や手続きのステップなど、物事の順位や順序を明確に伝える際、序数は絶対に欠かせない要素です。
ここでは、単なる順位だけでなく、より広い意味での「順序」に関する使い方を見ていきましょう。
順位・賞の表現
スポーツやコンテストの結果報告で頻繁に使われます。
例文:Our team finished in second place. (私たちのチームは2位で終わった。)
例文:She was the third contestant to perform. (彼女は3番目に演じる出場者だった。)
記念日やイベント
誕生日や記念日も、「生まれてからN番目の年」と捉えるため序数が使われます。
例文:We are celebrating my grandfather’s 90th birthday. (私たちは祖父の90歳の誕生日を祝っています。)
例文:The city will host its 50th annual cherry blossom festival. (その市は第50回の年次桜祭りを開催します。)
王や女王、歴史上の出来事
同名の君主を区別するためにも序数が用いられます。
例文:King Charles the Third ascended the throne. (チャールズ3世が王位に即位した。)
例文:The 21st century began on January 1, 2001. (21世紀は2001年1月1日に始まった。)
このように、序数は単なる数字のバリエーションではなく、文化や歴史を表現するための重要な言語ツールなのです。
階数や章番号での使い方
建物内での案内や、書物・文書の構成を示す際にも、序数は日常的に使われます。
場所や情報を正確に特定するための重要な役割を担っています。
建物の階数(Floors)
オフィスビル、ホテル、デパートなどで目的の場所を伝える際に不可欠です。
例文:You can find the customer service desk on the 6th floor. (顧客サービスデスクは6階にあります。)
例文:The library is on the second floor of that building. (図書館はあの建物の2階です。)
アメリカ英語とイギリス英語での階数の違い
ここで非常に重要な注意点として、アメリカとイギリスでは階数の数え方が異なるという事実があります。
階数表現の地域差
- アメリカ式: 1階 → 1st floor, 2階 → 2nd floor
- イギリス式: 1階 → Ground floor, 2階 → 1st floor
つまり、イギリス英語の「first floor」は、実質的には2階を指します。
この違いは、オックスフォード大学の辞書サイトなど、多くの権威ある英語教材でも解説されています。(参照:Oxford Learner’s Dictionaries ‘floor’)
エレベーターのボタンなどで混乱しないよう、特にイギリスやヨーロッパを訪れる際には、この文化的な違いを念頭に置いておくことが賢明です。
章・巻・条項(Chapters, Volumes, Articles)
本や論文、契約書などの文書構成を示す際にも序数が使われます。
例文:The main conclusion is summarized in the final chapter. (主要な結論は最終章で要約されています。) ※finalも序数の一種
例文:Please refer to Article V of the contract. (契約書の第5条を参照してください。) ※Vはローマ数字の5で、fifthと読む
このように、文脈に応じて数字の表記(アラビア数字、ローマ数字、単語)が変わることもありますが、読み方は序数である点は共通しています。
序数に関するよくある質問
最後に、序数の学習者が抱きやすい細かな疑問点について、Q&A形式で回答します。
Q1. 序数の前に必ず「the」は必要ですか?
A1. 文脈によりますが、「the」が付くことが多いです。
序数は「特定の〜番目」というように、対象を一つに限定する働きがあるため、同じく特定化の役割を持つ定冠詞「the」と相性が良いのです。
特に「the first day」「the second reason」のように、後ろに名詞が続く場合は、ほぼ必須となります。
一方で、副詞的に使われる場合(例:He finished first.)や、所有格の後に来る場合(例:my first car)は「the」は付きません。
Q2. 1,000,000番目のような大きな数字はどう表現しますか?
A2. ルールは同じです。最後の数字の位に序数の形を適用します。
例えば、1,000,000は「one million」なので、序数は「one millionth (1,000,000th)」となります。
1,000,001は「one million and first (1,000,001st)」となります。
Q3. 日付の書き方で、最もフォーマルなものはどれですか?
A3. 一般的に、数字をスペルアウト(単語で書き出す)する方がよりフォーマルとされています。
例えば、非常に格調高い結婚式の招待状などでは、「on the twenty-first day of October」のように、すべて単語で記述されることがあります。
このようなスタイルについては、シカゴマニュアル・オブ・スタイルなどの主要なスタイルガイドが詳細な指針を提供しており、文章の権威性を高める上で参考になります。
ただし、現代のビジネス文書では「October 21st」のような短縮形が一般的であり、失礼にあたることはありません。
迷ったときは、文脈や相手との関係性に応じて、より丁寧な形を選ぶのが無難ですね。
まとめ: 1nd 2nd 3rdの間違いをなくす要点
この記事のポイントをまとめました。
- 序数は「順番」や「順位」を示すための数字表現である
- 基数は「数」や「量」そのものを示し、序数とは明確に役割が異なる
- 1番目は「first」の語尾から1stと表記する
- 2番目と3番目も同様に「second (2nd)」「third (3rd)」となる
- 4番目以降は基数に「th」を付けるのが基本ルール
- 5 (fifth), 9 (ninth), 12 (twelfth) などはスペルが変化する特別ルールがある
- 20 (twentieth), 30 (thirtieth) など10の倍数は語尾が「-ieth」に変わる
- 最も注意すべき例外は11, 12, 13で、これらはすべて「th」が付く (11th, 12th, 13th)
- 21, 32など二桁以上の数字は、一の位のルールが適用される (21st, 32nd)
- 「1th, 2th, 21th」といった表記は、ルールを誤解した典型的な間違い
- 序数は日付、順位、階数、記念日、歴史上の人物など、非常に幅広い場面で使われる
- 「th」の発音は舌を歯で軽く挟んで息を出すのがコツ
- 日常生活の中で誕生日や記念日を序数で言う練習が効果的
- イギリス英語では1階を「Ground floor」、2階を「1st floor」と呼ぶ文化的な違いがある
- 迷ったときは「1, 2, 3が特別で、11, 12, 13も特別」という基本に立ち返ることが重要