こんにちは。
「KOTAライフ」の運営者「KOTA」です。
先日、甲府駅南口から歩いてすぐの場所にある、ほうとうの人気店、
山梨ほうとう小作の甲府駅前店に妻と二人で行ってきました。

行列必至の有名店と聞いていたので、開店11時の5分前に到着して並んだのですが、
そこで目にした開店時の光景に、35年以上飲食の現場に立ってきた元料理人として、
思わず「えっ」と声が出そうになったんですね。
味は評判通り間違いなかったのですが、それだけでは終わらない、
実際に足を運んだ人間にしかわからない体験がいくつもありました。
山梨ほうとう小作と検索すると、メニューや口コミ、甲府駅前店のアクセスや駐車場、
予約の可否や待ち時間といった情報はたくさん出てきます。
ですが、一番人気のかぼちゃほうとうを実際に食べた家族の生の感想や、
料理を運んできた店員さんとの間で起きたちょっとした出来事までは、
なかなか書かれていません。
私は35年以上西洋料理の現場で働き、厨房の段取りから接客のクレーム対応まで
一通り経験してきました。
その視点から、この記事では小作の甲府駅前店で私が実際に見て、食べて、感じたことを、
良い点も気になった点も包み隠さずお伝えします。
山梨旅行や出張のランチでほうとうを検討している方の、
リアルな判断材料になれば嬉しいです。
- 平日ランチタイムの甲府駅前店の店頭と入店の実態
- かぼちゃほうとう・馬刺し・海老天重の正直な実食レビュー
- 元料理人が体験したパウチメニューをめぐる接客の実話
- 座席や荷物棚など事前に知っておきたい店内の注意点
山梨ほうとう小作の甲府駅前店を実食レポート
まずは、到着から実食までの流れを時系列でお伝えしていきますね。
ネットの店舗情報ではわからない、平日の開店前の様子や入店の雰囲気、
そして注文した料理の正直な感想を、元料理人の目線でレポートします。
ほうとうが苦手な私が何を頼んだのか、というところも含めてご覧ください。
平日開店前に並んで見た行列の実態
訪問したのは平日のランチタイム、開店11時の5分ほど前に店の前に到着しました。
甲府駅南口から歩いてすぐという好立地で、事前の口コミでは
「行列ができる有名店」という情報ばかりだったので、
正直、それなりの覚悟をして行ったんですね。
ところが、実際に着いてみると行列はできていませんでした。
この日の先客は、若い男性と中年の男性の計二名だけ。
それも整然と列を作っているわけではなく、
店の前にまばらに立って待っているという状態でした。
私たち夫婦も、お二人と距離を置いて、
店の前でゆるやかに開店を待つことにしました。
拍子抜けするほど静かな店頭で、
平日のランチタイムであれば開店直後はほぼ待たずに入れる、
というのが私の実感です。
もちろん、これは平日に訪れた一例に過ぎません。
厨房で働いていた経験から言うと、観光地に近い飲食店の混雑は
曜日と時間帯で天と地ほど差が出ます。
休日や観光シーズンの昼どきはまったく別物と考えたほうがいいでしょう。
確実に並びたくないなら、平日の開店直後を狙うのが一番の攻略法です。
私たちのように開店5分前に着けば、先頭グループで入店できる可能性が高いですよ。
逆に言えば、有名店だからと身構えて予定を組みすぎる必要はないかもしれません。
駅からのアクセスが抜群なので、電車の待ち時間にサッと寄る、
という使い方も十分現実的だと感じました。
開店時の案内なし?意外な入店スタイル
並んで待っていると、先客の若い男性が、開店前に自動ドアの開閉ボタンを押して
試している様子が目に入りました。
まだ開店前ですから、当然扉は反応しません。
そして11時ちょうど、彼がもう一度ボタンを押すと扉が開き、
並んでいたお客がそれぞれ自分の判断で店内へ進んでいく、というスタイルだったんです。
誰かが号令をかけるわけでもなく、実に淡々とした入店風景でした。
私は少し拍子抜けした気持ちになったのを、今でもはっきり覚えています。
そして驚いたことに、席への案内もありませんでした。
この店ではお客がそれぞれ自由に席を選んで座るスタイルで、
店員さんに案内されているお客は見当たらなかったと記憶しています。
私たちも、入り口から店内に向かう通路の正面にあった角のテーブルを、
自分たちで選んで座りました。

ものすごく長いテーブル
面白かったのは、お一人様の扱いです。
店の中央には16人掛けほどもある、ものすごく長いテーブルがあり、
一人客はそこに案内されていました。
相席というより、カウンター感覚でお客がジグザグに座っていく仕組みで、
これはこれで合理的だなと感じましたね。
大箱の店で回転率を確保するための工夫なのでしょう。
一般的に飲食店では、有名・無名を問わず、開店時間になると店員さんが暖簾を掛けたり、
扉を開けて並んでいるお客様を店内へ案内したりするのが当たり前だと思っていました。
しかし小作では、そうした案内が一切なかったんですね。
私自身、元料理人として長年飲食店に勤務してきた経験からすると、
開店時の対応は「お客様を待たせない」というサービス精神の最初の見せ場です。
その意味で、正直なところこの点はマイナス評価をせざるを得ませんでした。
これから訪問される方へ。
開店時に店員さんの案内はなく、席も基本的に自由に選ぶスタイルです。
時間になったら遠慮せず自分でボタンを押して入店し、
空いている席に座ってくださいね。
お一人様は中央の長テーブルに通される場合があるようです。
妻が注文したかぼちゃほうとうの感想
席に着いて、妻は迷わず一番人気のかぼちゃほうとうを注文しました。
山梨ほうとう小作といえばまずこれ、という看板メニューですね。
運ばれてきた鉄鍋を見て、まず驚いたのが具材の存在感です。
妻いわく、すべての具材が大ぶりで、
食べ応えが想像以上だったとのこと。
ゴロッとしたかぼちゃをはじめ、野菜がたっぷり入っていて、
これ一杯で満腹になるボリュームでした。
味についても、妻は「美味しかった」と満足そうでした。
かぼちゃの甘みが溶け込んだ味噌仕立ての汁と、もちもちとした極太麺が
体の芯まで温めてくれる、評判通りの間違いのない美味しさだったようです。
元料理人の目で取り分け用のお皿に少し分けてもらって味見させてもらうと、
麺が煮込まれてもダレていないのが印象的でした。
ほうとうは煮込み料理ですから、麺の設計が甘いと
後半どんどん柔らかくなってしまうものです。
最後まで食感が残っていたのは、
麺そのものがしっかり作り込まれている証拠だと思います。
注文ごとに鉄鍋で一杯ずつ仕上げる提供方式なので、
最後まで熱々で食べられるのも大きな魅力ですね。
初めて小作に行くなら、まずはこのかぼちゃほうとうを選んでおけば外さない、
というのが我が家の結論です。
生ビールと馬刺しの組み合わせが絶品

さて、私はというと、実はほうとうの甘味が昔から苦手なんです。
かぼちゃの甘みが汁全体に溶け込むあの味わいこそがほうとうの魅力なのですが、
どうも私の舌には合わない。
そこで私は、まず生ビールと馬刺しを注文しました。
これが大正解でした。
馬刺しはクセがまったくなく、冷凍の馬肉にありがちな水っぽさも感じられず、
とても美味しかったです。
料理人時代、私は食材の目利きと下処理を何よりも大事にしてきました。
馬刺しというのは解凍の温度管理ひとつでドリップが出て、
水っぽくベチャッとした食感になってしまう、扱いの難しい食材です。
それがこの状態で出てくるということは、
仕入れと解凍の管理がきちんとされているということ。
地味な部分ですが、店の実力が出るポイントです。
昼から生ビールと馬刺しでゆっくりやる、というのは何とも贅沢な時間でした。
ほうとうが苦手な方や、お酒を楽しみたい方でも、
山梨名物の馬刺しでしっかり満足できるのが小作の懐の深さだと思います。
ほうとうの甘い味付けが苦手な同志の皆さん、
小作は一品料理が充実しているので安心してください。
馬刺しと生ビールの組み合わせは、私が自信を持っておすすめできる楽しみ方です。
海老天重はサクサク衣とプリプリ海老

えび天重2本
馬刺しでビールを楽しんだあと、締めに海老天重(えび2本)を注文しました。
ほうとう店で天重というのも面白い選択ですが、これがまた期待以上だったんですね。
まず海老は、衣がサクサクで、身はプリプリ。
そしてなかなかの大きさでした。
天ぷらは揚げ油の温度管理と衣の水加減で仕上がりが決まりますが、
衣が油を吸って重くなっていることもなく、カラッと揚がっていました。
タレの加減も絶妙でした。
甘すぎず、しょっぱすぎず、ちょうど良い塩梅で、
ご飯が進む味付けです。
天重というのはタレが濃すぎると後半飽きてしまうものですが、
最後まで美味しくいただけました。
西洋料理の畑で35年やってきた私が言うのも変な話ですが、
和食の一品としてきちんと成立している天重でした。
ほうとう専門店の脇役メニューと侮ってはいけません。
妻はかぼちゃほうとう、私は馬刺しと海老天重で昼酒。
同じテーブルでまったく違う楽しみ方ができるのは、
メニューの幅が広い小作ならではだと感じました。
なお、メニューの内容や価格は変わる可能性がありますので、
最新の情報は公式サイトでご確認くださいね。
山梨ほうとう小作で感じた接客への本音
ここからは、少し言いにくい話も正直に書きます。
料理は文句なしに美味しかったのですが、接客面では元料理人として
考えさせられる出来事がいくつかありました。
クレームを書きたいわけではなく、実際に体験した事実として、
これから訪問する方の参考になればという思いでお伝えします。
パウチメニューを客が戻す独特のルール



テーブルにセットされているパウチメニュー
テーブルの上には、パウチ(ラミネート)加工されたメニューと、
アルコールのメニューが置いてありました。
パウチされているということは、濡れても汚れても大丈夫なように
加工されている、と私は認識していました。
実際、それがパウチ加工の目的ですからね。
自分で取り出したものなら片付けるのが常識ですが、最初から置いてあったのです。
通常、大手のナショナルチェーンでは、パウチメニューはオーダーを取ったあとに
下げられるか、店員さんが片付けるものです。
それ以外の店では、テーブルの上に置いたまま、料理もその横に置いていくのが
普通だと思っていました。
ところがこの店では、なんと料理を運んできたおばちゃんが、
「汚れるから」という理由で、メニューを壁側の
うちわが置いてある場所に戻せと言ってきたんです。
これには正直、面食らいました。
お客にメニューの片付けを指示する店というのは、
35年の飲食人生でもなかなか記憶にありません。
汚したくないのであれば、配膳の前に店員さんがサッと壁側に寄せればいいだけの話です。
ほんの一秒か二秒の動作ですからね。
フロア担当の女性は全員おばあちゃん世代で、
良く言えば田舎独特の飾らない接客です。
マニュアル的な接客を期待して行くと戸惑うかもしれませんが、
これも味と割り切れる方なら問題ないと思います。
片麻痺の私がビールをどかして片付けた話
この出来事には続きがあります。
実は私は片麻痺で、右手一本しか使えません。
メニューを戻せと言われた時点で、すでにそのパウチメニューの上には、
ビールのジョッキと馬刺しの皿が置いてある状態でした。
つまり私は、右手一本で、まずビールのジョッキをどかし、馬刺しの皿をどかし、
それからようやくメニューを引き抜いて、壁側のうちわ置き場まで戻す、
という作業をする羽目になったわけです。
その間、おばちゃんはどうしていたかというと、
海老天重を手に持ったまま、ずっと待っているのです。
片手しか使えない客が、目の前でジョッキと皿を一つずつ動かしているのを、
料理を持ったまま見ている。
この光景を思い出すと、今でも何とも言えない気持ちになります。
本当は、このようなクレームめいた形で書きたくはありませんでした。
ですが、これは実際に私の身に起きたことですし、体の不自由な方や
ご高齢の方と一緒に訪問される方にとっては、知っておいて損のない情報だと思い、
あえて紹介することにしました。
片手が不自由な方、小さなお子さん連れの方は、料理が届く前に
テーブルの上を自分で整理しておくことをおすすめします。
配膳時に「メニューを戻して」と言われる可能性がある、
と知っているだけで心の準備ができますよ。
元料理人が考える配膳時のおもてなし
ここで少しだけ、現場側の人間としての考えをお話しさせてください。
私は35年以上、厨房とフロアの両方を見てきました。
配膳というのは、単に料理をテーブルまで運ぶ作業ではありません。
お客様が一番良い状態で料理と向き合えるように、
テーブルの上を整えるところまでが配膳です。
メニューが邪魔なら店員が下げる、グラスが危ない位置にあればさりげなく寄せる。
それが本来のおもてなしだと、私は部下にも教えてきました。
今回の件は、おばちゃん個人の意地悪では決してないと思います。
おそらく「メニューを汚さない」という店のルールが先に立ってしまい、
「お客様の手を煩わせない」という優先順位が抜けてしまっているのでしょう。
これは現場のスタッフの問題というより、教育と仕組みの問題です。
組織の管理をしてきた身としては、そこが惜しいと感じました。
ただ、ここで一つ正直にお断りしておきます。
私は元飲食関係の仕事に就いていた人間ですから、
接客対応についてはどうしても厳しい評価になってしまうんですね。
見方を変えれば、高齢のおばあちゃんたちによる、
山梨県という土地ならではの飾らない接客です。
都会のマニュアル接客にはない、
素朴な体験ができる店と捉えることもできると思います。
実際、この人情味のある空気を「味」として楽しめる方には、
むしろ心地よい店かもしれません。
誤解のないように言っておくと、料理そのものは本当に素晴らしかったんです。
麺の仕込み、馬刺しの温度管理、天ぷらの揚げ加減、
どれをとってもプロの仕事でした。
料理のレベルが高いだけに、こうした細かな「おもてなし」の演出が
欠けているのは非常にもったいない。
これも実際に訪れてみなければわからない、貴重な体験だったと思っています。
荷物棚の位置と席の窮屈さも要注意
最後に、席まわりで気になった点も共有しておきます。
私たちが自分で選んで座ったのは、入り口から店内に向かう通路の正面にある
角のテーブル席でした。
このテーブルの下に荷物置きの棚が付いていたのですが、
これがちょうど膝に当たる位置に付いているんですね。
そのせいで椅子を前に引くことができず、
中途半端な姿勢で食事をすることになってしまいました。
さらに、後ろの壁までのスペースもあまり広くなく、かなり窮屈な思いをしました。
体格の良い方や、ゆったり食事をしたい方は、
席の位置によっては同じ思いをするかもしれません。
膝が当たって椅子を引けない席が存在します。
席は自由に選べるスタイルなので、足腰に不安のある方や長身の方は、
座る前にテーブル下の棚の位置と後ろのスペースを
確認してから席を決めることをおすすめします。
厨房設計の観点から言うと、客席のレイアウトは
席数を稼ぐか快適性を取るかのせめぎ合いです。
駅前の一等地で回転率も求められる店ですから、
席数優先の設計になるのは理解できます。
ただ、訪問する側としては、こういう情報こそ事前に知っておきたいものですよね。
だからこそ、この記事に正直に書き残しておきます。
まとめ:山梨ほうとう小作は味は確かな店
最後に、今回の訪問を振り返ってまとめます。
山梨ほうとう小作の甲府駅前店は、
料理の実力に関しては文句のつけようがない店でした。
妻が食べた一番人気のかぼちゃほうとうは、
大ぶりの具材ともちもちの太麺で大満足。
私が頼んだ馬刺しは水っぽさのない上質な仕上がりで、
海老天重も衣サクサク、タレの塩梅も絶妙でした。
平日の開店直後なら行列の心配もほとんどなく、駅からのアクセスも抜群です。
一方で、開店時の案内がないこと、パウチメニューを客が片付けるという独特の運用、
膝に当たる荷物棚と窮屈な席など、
サービス面では事前に知っておいたほうがいい点が
いくつかあるのも事実です。
ただしこれは、飲食の現場に長くいた私だからこその厳しい目線でもあります。
高齢のおばあちゃんたちによる山梨ならではの飾らない接客を、
素朴で温かい体験として楽しめる方も多いはずです。
KOTAの結論はこうです。
「洗練された接客」を求める店ではなく、
「確かな料理と素朴な人情を気取らずに味わう店」として行けば、
山梨ほうとう小作は間違いなく満足できます。
元料理人として言わせてもらえば、
料理の土台がしっかりしている店は、それだけで通う価値があります。
接客の粗さも、田舎の食堂の味わいだと思えば、旅の思い出の一つになるでしょう。
私も次は別のメニューを試しに、再訪するつもりです。
なお、営業時間やメニュー、予約の可否などは変更される場合がありますので、
お出かけ前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
この記事が、山梨ほうとう小作への訪問を検討している皆さんの
参考になれば嬉しいです。
