英語の日付や順位で目にする「1st, 2nd, 3rd, 4th」といった表記。
なんとなく意味はわかるけれど、「3周年」は英語で何といいますか?と聞かれたり、英語で3/4は?と尋ねられたりすると、少し戸惑ってしまうことはありませんか。
1st, 2nd, 3rd, 4th, 5th, 6th, 7th, 8th, 9th, 10thと続く序数のルールや、1st, 2nd, 3rd, 4th, 5thの読み方、特に3rdの読み方や4thの読み方をカタカナでどう表現するのか、曖昧な方も多いでしょう。
また、1st、2nd、3nd、4thの正しい表記はどれか、なぜ1st, 2nd, 3rdだけが特別扱いなのか、そして1st, 2nd, 3rdの具体的な意味や4thの数え方はどうするのか、といった疑問は尽きません。
この記事では、英語の序数「1st, 2nd, 3rd, 4th, 5th, 6th」の正しい使い方と覚え方について、英語の序数とは?基数との違いといった基本から、序数の定義と役割、基数との比較まで、誰にでも分かりやすく詳細に解説します。
- 英語の序数と基数の根本的な違いがわかる
- 1st, 2nd, 3rd, 4thの正しい読み方と書き方が身につく
- 日本人が特に間違いやすいポイントを具体的に理解できる
- 日付や順位、周年記念など実用的なシーンでの使い方がわかる
3rd 4thとは?英語の序数の基本ルール
序数全体のルール(st/nd/rd/thの使い分け)を理解したい場合は、英語の序数(1st〜10th)の正しい使い方まとめをご覧ください。
1st, 2nd, 3rd, 4thの基本
英語の「1st, 2nd, 3rd, 4th」は、数字の順番や順位を示す「序数(じょすう)」と呼ばれる表現です。
これは日本語の「1番目、2番目、3番目、4番目」という考え方に相当し、単にモノの個数を数える時とは明確に区別して使われます。
例えば、オリンピックのメダルの順位を「1, 2, 3」と数字だけで表現するのではなく、「1st place (金メダル)」「2nd place (銀メダル)」「3rd place (銅メダル)」と表現することで、それが順位であることを明確に示します。
このように、順番が重要となる文脈、例えばレースの結果、カレンダーの日付、ビルの階数、歴史上の王様の世代などで頻繁に登場します。
この「st, nd, rd, th」という数字の後につく接尾辞には一貫したルールがあり、このルールを理解することが、英語の数字表現を正確に使いこなすための重要な第一歩となるのです。
1st, 2nd, 3rdの意味を解説
それぞれの序数が持つ具体的な意味は、元になっている英単語を理解すると非常に分かりやすくなります。
これらの表記は、アラビア数字と、対応する英単語の最後の2文字を組み合わせるというルールで成り立っています。
表記 | 元の英単語 | 読み方 (カタカナ) | 意味・ニュアンス |
---|---|---|---|
1st | first | ファースト | 1番目、1日。「最初」「最も重要」というニュアンスも持つ。 |
2nd | second | セカンド | 2番目、2日。「次の」「もう一つの」という意味合いでも使われる。 |
3rd | third | サード | 3番目、3日。 |
表からも分かるように、英単語の語尾がそのまま数字の横に付記されています。
この「1st, 2nd, 3rd」の3つは特別な形ですが、4番目以降は原則として、基数(four, five, six…)に「th」を付けるというシンプルなルールに移行します。
例えば、「4th」は “four” + “th” で “fourth”、「6th」は “six” + “th” で “sixth” となります(一部、綴りが変化するものもあります)。
なぜ1st, 2nd, 3rdだけ違うのか
では、なぜ1から3までだけが「th」のルールに従わず、特別扱いなのでしょうか。
その理由は、これらの言葉が英語という言語の中で育まれてきた歴史、つまり語源に深く関わっています。
現代の英語では「one, two, three」と対になるように感じられますが、「first, second, third」は、もともとこれらとは全く別の単語として存在し、発展してきました。
補足:語源から見る序数
firstは「前方へ」を意味するゲルマン祖語の単語に由来し、「最も前の」「第一の」という意味を持つ独立した最上級の形容詞でした。
secondは「次に続く者」や「追随する」という意味を持つラテン語の「secundus」が語源です。これはオックスフォード英語辞典にも記載されている通り、後から英語に取り入れられた言葉です。
thirdもまた、「three」とは少し異なる古英語の単語から進化を遂げました。
このように、これらは単に数字に語尾を付けたものではなく、それぞれが独立した歴史を持つ単語なのです。
そのため、4番目以降の「数字 + th」という規則的なパターンとは異なる、特別な形が今でも尊重され、使われ続けています。
こうした歴史的背景を知ることで、単なる丸暗記ではなく、言語の文化に基づいた深い理解を得ることが可能になります。
1st、2nd、3nd、4thの正しい表記は?
英語学習者が特に間違いやすいのが、序数の具体的な表記方法です。
結論から言うと、正しい表記は「1st, 2nd, 3rd, 4th」です。
特に、英語に慣れていない段階では、ルールを混同してしまいがちです。
頻出する序数の間違いと正しい表記
特に「3番目」を「3nd」と書いてしまう誤りが多く見受けられます。
これは「second」が「2nd」になるルールに引きずられ、「3」にも「nd」をつけてしまう混同が原因です。正しくは「third」の語尾をとった「3rd」です。
同様に、以下のような間違いもよく目にします。
「4nd」は間違い?英語の4thが正解!序数詞のルールを解説
- 1th → (正) 1st
- 2th → (正) 2nd
- 21th → (正) 21st (twenty-first)
- 12nd → (正) 12th (twelfth)
特に注意したいのが、11, 12, 13です。これらは下一桁が1, 2, 3ですが、「11st」や「12nd」とはならず、例外的にすべて「th」が付きます(eleventh, twelfth, thirteenth)。
この基本的なルールを一度しっかり整理しておけば、ビジネスメールや学術文書、日常のSNS投稿などで、信頼性を損なうようなミスを未然に防ぐことができます。
英語の序数とは?基数との違い
英語の数字表現を理解する上で、「序数」と対になる概念が「基数(きすう)」です。
この2つは役割が全く異なるため、その違いを明確に理解し、正しく使い分けることが非常に重要になります。
非常にシンプルに言えば、序数が「順番」を表すのに対し、基数は「数量」を表します。
例えば、「私のチームにはメンバーが3人います」と言うときは、人数という「数量」なので基数 (three) を使います。
しかし、「彼はチームで3番目に重要なメンバーです」と「順番」や「順位」を伝えたいときには、序数 (third) を使わなければ、意図が正しく伝わりません。
この違いを意識するだけで、あなたの英語の表現はよりネイティブに近く、正確なものになります。
序数の定義と役割
前述の通り、序数 (Ordinal numbers) は「順序」「順位」「順番」を表すための専用の数字表現です。
その最も重要な役割は、物事や情報の位置関係を明確にし、文脈に秩序を与えることにあります。
もし序数がなければ、私たちは日付や順位を正確に伝えることができなくなってしまうでしょう。
序数が使われる主な場面
・日付:アメリカの独立記念日は “July 4th” です。
・順位:彼女はマラソン大会で “2nd place” (2位) に入りました。
・階数:会議室はビルの “the 3rd floor” (3階) にあります。
・記念日:私たちは会社の “the 25th anniversary” (25周年) を祝いました。
・世代:イギリスの女王「エリザベス2世」は英語で “Queen Elizabeth II (the Second)” と表記します。
このように、私たちの日常生活からビジネス、歴史の記述に至るまで、序数は社会のあらゆる場面で情報を整理し、伝達するために不可欠な役割を担っています。
基数との比較
一方で、基数 (Cardinal numbers) は、単純に「数」や「量」を示す、最も基本的な数字です。
私たちが普段から「one, two, three… (1, 2, 3…)」と数えるときの数字がこれにあたります。
以下の表で、序数と基数の役割と使われ方の違いを明確に比較してみましょう。
基数 (Cardinal Numbers) | 序数 (Ordinal Numbers) | |
---|---|---|
役割 | 数量、個数、量を表現する | 順序、順位、順番を表現する |
例 | three apples (3個のリンゴ) | the third apple (3番目のリンゴ) |
具体的な文 | I have two dogs. (私は犬を2匹飼っています。) |
My second dog is a puppy. (私の2番目の犬は子犬です。) |
もし間違えたら | “I have the second dogs.” (不自然な英語) | “My two dog is a puppy.” (文法的に間違い) |
このように、表現したい内容が「いくつあるか (How many?)」という量に関するものなのか、それとも「何番目か (Which one?)」という順番に関するものなのかを自問自答することが、両者を正しく使い分けるための最も確実な鍵となります。
3rd 4thの読み方と具体的な使い方
ここまでは序数の基本的なルールについて見てきました。
このセクションでは、さらに一歩進んで、「3rd」と「4th」の正しい読み方や、実際の会話や文章で役立つ具体的な使い方を詳しく解説していきます。
3rdの読み方と4thの読み方
序数の読み方、特に発音は、書き方と同様にコミュニケーションにおいて重要なポイントです。
特に頻繁に使う「3rd」と「4th」は、ネイティブに近い発音ができるように練習しておきましょう。
・3rd → third (サード)
・4th → fourth (フォース)
「third」の「ir」の音は、日本語の「アー」のように口を大きく開けるのではなく、口を少しすぼめて舌の中ほどを盛り上げ、「ァー」と喉の奥から音を出すように発音するのがコツです。
そして、多くの日本人が苦手とするのが「fourth」の「th」の音です。
これは、舌先を軽く上下の歯で挟み、その隙間から息を「スー」と漏らすようにして出す無声音です。
日本語の「サシスセソ」の音とは全く異なるため、最初は難しく感じるかもしれませんが、鏡を見ながら舌の位置を確認して意識的に練習することで、より自然な発音に近づきます。
カタカナで見る4thの読み方
「4th」の読み方を日本語のカタカナで便宜的に表記する場合、一般的に「フォース」と書かれます。
この読み方は日本国内で広く通用しており、コミュニケーション上も大きな問題はありませんが、英語の正確な音とは異なる点を認識しておくことが大切です。
映画『スター・ウォーズ』の有名なセリフ「May the Force be with you. (フォースと共にあらんことを)」に出てくる「Force (力、勢力)」と、序数の「fourth (4番目)」は、カタカナで書くと全く同じ「フォース」になってしまいます。
しかし、英語では全く意味の異なる単語です。ネイティブスピーカーは、文脈と、わずかな発音の違い(特に fourth の語尾にある “th” の息の音)でこれらを明確に区別しています。
カタカナ表記はあくまで発音の目安と考え、機会があればぜひ実際の英語の音源を聞いて、その違いを体感してみてください。
特にリスニングの際には、文脈からどちらの「フォース」について話しているのかを判断する意識を持つと、聞き間違いによる誤解を防ぐことができます。
「3周年」は英語で何といいますか?
企業の創立記念日や結婚記念日など、日本語で「〜周年」と祝う表現にも、英語では序数が使われます。
結論として、「3周年」は英語で “3rd anniversary” と表現するのが最も一般的で自然です。
“anniversary” が「記念日」を意味する名詞で、その前に何回目の記念日かを示す序数を置くことで、「〜周年の記念日」という意味を正確に伝えることができます。この用法は、BBC Learning Englishなどの教育機関でも基本的な使い方として紹介されています。
「〜周年」の英語表現例
このルールは、あらゆる数字に応用できます。
・1周年:1st anniversary
・10周年:10th anniversary
・21周年:21st anniversary
・53周年:53rd anniversary
ここでも、21番目 (twenty-first) は語尾が「st」になり、53番目 (fifty-third) は語尾が「rd」になるという、序数の基本ルールがそのまま適用される点に注意が必要です。
会話の中で「3 years anniversary」という表現を耳にすることがあるかもしれませんが、よりフォーマルで文法的に正確な表現は「3rd anniversary」またはハイフンを使った「three-year anniversary」とされています。
英語で3/4は分数でどう表す?
意外に思われるかもしれませんが、レシピや科学技術の分野、金融レポートなどで頻出する「分数」を英語で表現する際にも序数が重要な役割を果たします。
分数を英語で読むときの基本ルールは、「分子(上の数字)を基数」で、「分母(下の数字)を序数」で読むというものです。
このルールに従うと、私たちが「4分の3」と呼ぶ「3/4」は、英語では “three fourths” と読みます。
補足:分数の読み方のルールと例外
分数を読む際には、いくつか追加のルールがあります。
・複数形のルール:分子が2以上の場合、分母の序数は複数形とみなされ、最後に「s」が付きます。(例: 2/3 → two thirds)
・例外的な表現:
- 1/2 → one half (a half) ※one secondではない
- 1/4 → one fourth または a quarter
- 3/4 → three fourths または three quarters
このような数値の表記ルールは、アメリカ国立標準技術研究所(NIST)のガイドラインなど、科学技術文書のスタイルガイドでも標準的な用法として定められています。
このルールを覚えておけば、海外のレシピサイトを見たり、英語の技術報告書を読んだりする際に、数値を正確に理解し、スムーズに読み進めることができます。
3rd 4thを正しく使いこなすまとめ
この記事のポイントをまとめました。
- 3rdは「3番目」、4thは「4番目」を意味する英語の序数
- 序数は順序や順位を示し、基数は数量を示すために使われる
- 1st, 2nd, 3rdはそれぞれfirst, second, thirdの最後の2文字をとった略語
- これら3つが特別なのはone, two, threeとは異なる語源を持つため
- 4番目以降は基本的に基数にthをつけて表現する
- 11th, 12th, 13thは末尾の数字に関わらずthがつく重要な例外
- 3ndや1thといった表記は間違いで正しくは3rd, 1stである
- 21st, 32nd, 43rdのように2桁以上では下1桁のルールが適用される
- 3rdの読み方は「サード」、4thの読み方は「フォース」とカタカナ表記される
- 4thの発音は語尾のthの音を正しく出すことが重要
- 「3周年」は英語で3rd anniversaryと表現するのが一般的
- 英語で分数を読むときは分母に序数が使われる
- 英語で3/4は分子を基数、分母を序数で読みthree fourthsとなる
- 序数は日付、順位、階数、記念日、分数など幅広い場面で不可欠
- 序数を正しく使いこなせると英語表現の正確性と信頼性が向上する